日本の渚・百選「佐和田の浜」

平成8年に日本の渚百選に指定されている「佐和田の浜」。94年6月伊良部町指定名勝。


沖縄でも海がきれいだと人気を博している宮古諸島、その中でもさらに伊良部島の海は透明度が高く、美しいといわれている。伊良部島は全体的に平坦で、標高88.8mの牧山がもっとも高い。山や川がなく、土砂が海に流れ込まない土地柄もこのうつくしい海の理由のひとつだろう。そんな伊良部島の玄関、佐良浜港から車で約20分程でこの佐和田の浜に着く。

静かな浜

湖のように穏やかな海。遠浅で広がる海に無数の大岩が存在し、漂う厳かな空気感。佐和田の浜ならではの独特な景観は神聖な気持ちになるほど。これらの海に広く点在する大小の岩は1771年に島にきた明和の大津波によって流れ運び着いたといわれている。

近年、女子十二楽坊の楽曲「輝煌」のプロモーションビデオの撮影場所で利用されているので、音楽とともに、記憶に残っている方もいるのではないだろうか?

豊かな生態系が存在しているこの海では、干潮時には潮がはるか遠くまで引き、風のない日などは、その時間帯に浅瀬でエビ取り等を行う地元のみなさんが集う。今回は機会に恵まれなかったが、この遠浅の地形ならでは行える伊良部島の伝統漁法である魚垣(ながき)も見ることができるそうだ。

岩が多々存在し、遠浅な穏やかなこの佐和田の浜は、静かに海と戯れに、また、小さな子供がいる家族が皆で安心して遊ぶのにおすすめ。波も殆どないこの佐和田の浜で泳いでいると、胎児に還り羊水に浸かっているようである。

下地島パイロット訓練飛行場

近くには、下地島パイロット訓練飛行場があり、離発着を行う飛行機を近くで見ることができる。静かな海と飛行機の対比に不思議な感じも覚えつつ、海上に続く滑走路から青い空に飛び立つ飛行機は、勝手に自らの未来の運勢を重ね見ながら爽快な気持ちに。

夜はまた、昼間とは異なり、整然と並ぶライトが夜間飛行場独特の雰囲気を作り出す。夜のドライブコースにも最適。

海辺の施設

日除け付きの休憩所で、昼下がりに地元の中学校同窓会が行われていた。波の音もないこの浜辺に、思い出話に楽しそうな笑い声だけが海辺に響く。貝殻を拾い遊ぶ幼い姉妹。観光客で賑わうリゾート地特有の華やかな海・・・というよりは、人々の日常と近くにある、優しい海辺という感じだ。

シャワー、トイレは無料で利用可能。海辺の無料施設だが、管理状況もよく気持ちよく使用できる。また近くに、有料でバーベキューが楽しめる施設や、カラオケ店もあり。海の帰りお腹が空いたら・・近くの民宿「いなうの郷」(1F食堂)でどうぞ。食事はもちろんのこと、地酒を味わうのならこちらがおすすめ。

絶景の夕日

そして、何よりも佐和田の浜に沈む夕日は絶景である。水平線に静かに、確実に消えゆく夕日と今という時間。

情熱的に紅く燃える夕焼け。紫色と桃色の雲に溶け込みながら、いつのまにか消えていた淡いオレンジの光。日によって、又は気候や、風、雲、眺める人自身の気持ち、いろんな要素でこの瞬間しか見ることの出来ない夕日がある。

ひとりで、そして大切な人と、この佐和田の浜の夕日をみながら、同じ地球の息遣いを全身で深く感じてみてはいかがでしょうか。

絶景の夕日

メモ

問い合わせ:宮古島市伊良部総合支所水産観光課 (0980)78-5513
住所:沖縄県宮古島市伊良部佐和田
アクセス:伊良部島の玄関口、佐良浜港から車で約20分

無料施設:シャワー(冷水)、トイレ、駐車場(約10台程駐車可能)
売店:カラオケ店の一階に小さなお店があり。

関連記事

  1. サーフィン&ダイビングスポット「砂辺(宮城海岸)」

    サーフィン&ダイビングスポット「砂辺(宮城海岸)」

  2. コマカ島

  3. 奥武島の天ぷら

    奥武島

  4. リゾートクラブKOYO

  5. おきなわ郷土村・おもろ植物園

  6. 沖縄美ら海水族館

  7. あざまサンサンビーチ

  8. 夢香ハーブ園 メローグリーンたかえ